ステンドグラスの歴史

テレビやラジオが無かった時代の教会は、ステンドグラスによる光の芸術と、讃美歌やパイプオルガンなどの荘厳な音楽にあふれていました。またステンドグラスは、文字が分からない方でも聖書の教えが分かるように作られたそうです。ここでステンドグラスの歴史について、ご紹介いたします。

古代から中世まで

ガラス製法は紀元前3000年頃の古代エジプトやメソポタミアで起こったといわれています。そして4世紀まで続いた古代ローマ帝国時代において、吹きガラス技法が発明されました。現在でも基本的なガラス製造技法として受け継がれていて、ローマン・グラスというガラス工芸が残っています。

ステンドグラスのパネルとなる板ガラスも作られるようになり、にガラスをはめ込むことが可能となりました。5世紀頃のリヨンにある教会で、ステンドグラスを見たという文献が最も古い記録となっています。現存する最古のステンドグラスは、ドイツのロルシュ修道院から発掘されたキリストの頭部と思われる断片です。この断片は、9世紀頃に作られたと考えられています。

黄金期から衰退期まで

12世紀のロマネスク時代に入ると建築技術が発展し、大きな聖堂や教会が建築できるようになりました。
それと共にステンドグラス技術も黄金期を迎えます。アウクスブルグ大聖堂の高窓に残る5人の預言者は、H型の形状をした鉛のレールでガラスパネルを組み合わせる技法が見られます。ゴシック時代になると、さらに窓を高く大きく作ることが可能となりました。

ステンドグラスの最高傑作としてシャルトルのノートルダム大聖堂のシャルトルブルーが挙げられます。
ルネサンス時代に入ると絵付け顔料の種類も増え、15世紀頃にはシルバーステインや被せガラスという技法も発明されました。しかし17世紀頃から油絵の技法をステンドグラスに利用する機会が多くなり、18世紀に活発に起こった宗教改革や市民革命による破壊行為が拍車をかけ、ステンドグラスは衰退していきました。

アール・ヌーボーからティファニーへ

19世紀に入ってステンドグラスの修復や復興が始まるなか、新しい芸術運動も世界各地で起こりました。
大量生産による粗悪で安価な商品に対抗して、手間のかかるオーダーメイドのステンドグラスを芸術家たちが作り始めます。アメリカのルイス・コンフォート・ティファニーは、本来の作り方である色ガラスのパネル制作を復活させました。

さらに、ガラス片にコパーテープを巻いて、ガラスとガラスをハンダ付けするというティファニーテクニックも生み出しました。彫刻のようになったステンドグラスは、絵画のような美しい出来栄えとなりました。他にもオパールセントグラスという画期的なガラスも発明しています。アール・ヌーボーの流れを汲む、おしゃれで美しい芸術作品は、現在でも高価な値段で取り引きされています。

当工房はステンドグラスの制作、販売、教室を行っています。真の美をすべての家庭に届けたいという、ティファニーが作ったティファニーランプを復元することのできる職人が主催しています。
ライフワークとして創作活動に打ち込む方のための指導や、窓やドアに使うパネル制作の依頼も受け付けています。ぜひお気軽にお問い合わせださい。